手嶋龍一

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メッセージ

米朝会談とは何だったのか

 「およそ一国の国益がかかった外交の分野で、ほんの思いつきで口走ってしまった例など知らない」
 アメリカ下院で永く外交委員会に身を置いた長老議員がそう語るのを耳にしたことがあった。大統領は言うに及ばず、国務長官も責任ある地位に就いている外交官も例外ではあり得ない、と長老は断言した。外交に関わる発言をする際には、周到に草稿を練って専門家の意見を聞き、利害関係者に与える影響を様々に推し量って公表する。覚え書きを用意せずに唐突に発言するなど、もってのほかの振る舞いだというのである。

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独裁の宴 世界の歪みを読み解く

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12月15日発売

 トランプと金正恩は「言葉の戦争」を繰り広げ、東アジアは危険な水域に――。日本は北の核・ミサイル危機にどう対処するべきか。米朝衝突の危機に加え、帝国主義化する中露の指導者は独裁色を強めつつある。グローバリゼーションの進展で、経済も政治も各段にスピードが早くなり、国家の意思決定はますます迅速さが求められるようになった。手間もコストもかかる民主主義への市民のいらだちは募るばかりだ。しかし、だからといって、民主主義は捨てられない。こんな乱世のリーダーはどうあるべきなのか......。