手嶋龍一

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メッセージ

G7首脳会議の内幕

 G7・先進国首脳会議の取材は難しい――外交ジャーナリストとして数多くのG7を現地でカバーしてきて、つくづくそう思う。二カ国の首脳会議なら、両国の当事者が中身をいかに秘匿しようと努めても、首脳の記者会見があり、会談記録は公電として現地から本国政府に打電される。少し日が経てば、岩から水がしみ出すように内容が漏れてくる。特に機密に関わる箇所は「極秘限定配布」の公電に指定され、さらに機微に触れる箇所は、これらの公電にすら打たずに内部の連絡文書にまとめられ、外交当局の首脳だけに回覧される。それでも情報は少しずつ漏れ伝わってくる。
 だが、G7首脳会議の場合は、各国政府は自国の首脳発言しかプレスに公表しないルールが確立している。加えてG7では、公式の会議だけでなく、首脳同士が活発に個別の会談を重ねる。いわゆるロビー外交である。首脳同士が立ち話に事寄せて、重要な案件を話し合うこともあり、これらは記録にならない。ことほど左様にG7は協議の全容を正確に掴むのが難しい。

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インテリジェンス後進国ニッポンに突如降臨

公安調査庁は、警察や防衛省の情報機関と比べて、ヒトもカネも乏しく、武器すら持たない。そんな最小で最弱の組織に入庁してしまったマンガオタク青年の梶壮太は、戸惑いながらもインテリジェンスの世界に誘われていく。ある日のジョギング中、ふと目にした看板から中国・北朝鮮・ウクライナの組織が入り乱れた国際諜報戦線に足を踏み入れることに――。



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2021/1/4発売

9・11同時多発テロ、リーマン・ショックなど大事件のたびに金融商品は大暴落した。その裏では事前にドルを売り抜き、有り余る資金を懐にした投資家たちがいた。そのからくりは?いま再び金融マーケットに異変が起きている――調査に乗り出した英国情報部員スティーブンは、国境を越える資本主義の源流に「諜報の天才」と呼ばれた日本人外交官・杉原千畝の影を見る。



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ダブリンに新種の偽百ドル札「ウルトラ・ダラー」あらわる。一報を受けたBBCの東京特派員にして英国情報部員のスティーブンは、インテリジェンスを武器に国際諜報戦の暗部を照らし出す。1960年代の印刷工拉致から2000年代の日朝極秘交渉、そして偽札の製造までを一本の線でつないだ本作は「現実の事件が物語を追いかけている」と評された。