手嶋龍一

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ノンフィクション作品

『公安調査庁秘録』 日本列島に延びる中露朝の核の影

解説             佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)

『公安調査庁秘録』

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 世界のパワーバランスが激変する危機の時代に日本が生き残るための「鍵」を示した書

(抜粋)
■公安調査庁のシニア・アナリスト瀬下政行氏は、インテリジェンス業界では一級の北朝鮮情勢の分析官として認知されている。これまで、現役の公安調査官が、メディアに登場することはほとんどなかったと思う。しかし、現下の情勢では、インテリジェンス機関においても、広報活動を避けることが許されなくなった。なぜなら国民の意識が変化したからだ。公安調査庁も国家機関であるから、納税者に対する説明責任を負う。
■時代は19世紀末から20世紀初頭を髣髴させる帝国主義的な勢力均衡外交に回帰しつつある。しかし、当時と異なるのは、核兵器がこの外交ゲームに加わっていることだ。この状況で、公安調査庁が得意とする北朝鮮や中国に対するヒュミントとオシントを組み合わせた高度な分析が一層大きな意味を持つようになる。
■日本が防衛力を強化する目的は、自由や民主主義という価値観(イデオロギー)によって、中国、ロシア、北朝鮮などの権威主義国家を封じ込めることではない。軍事力に裏付けられた外交によって、中国、ロシア、北朝鮮と腹を割った本音の対話を行い、新たな均衡点について合意し、戦争が起きないシステムを構築することだ。
■強調しておきたいのは、国家機関に勤務したことはなく、権力の暴走を厳しく監視するという姿勢を崩さない外交ジャーナリストで作家の手嶋龍一氏が、自らリスクを負って(今でも公安調査庁、内閣情報調査室、警察庁の警備公安部門の活動を評価すると『国家権力の手先になった』というような批判を受けることが、手嶋氏や私が生きるジャーナリズムと出版業界にはある)公安調査庁というインテリジェンス機関の重要性を世論に啓発する作業を担っていることだ。手嶋氏は「今、この状況で、この行動を取ることが日本の国家と国民に貢献することになる」という良心の声に忠実なのだと思う。

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