ブラック・スワン降臨
メッセージ
『ニッポンFSXを撃て』や『一九九一年 日本の敗北』などのノンフィクション作品を読んでくださった方々から、東日本大震災やビンラディン捕捉など衝撃的な事件を受けて、「骨格の大きなノンフィクションが手がけてほしい」という声が寄せられていました。
こうした読者の皆様のご要望に応えて、同時多発テロ事件から十年目を迎え、東日本に未曽有の災害が襲いかかった2011年、9・11事件から3・11事件までを扱った「インテリジェンス十年戦争」に挑んでみました。
12月7日、新潮社から上梓される新著の題名は『ブラック・スワン降臨』としました。「ブラック・スワン」とは、あり得ないと思われていた事態が現実になることの譬えです。いかなる敵にも決して冒されないと信じられてきた超大国アメリカの本土。どんな災害にも耐えるはずという安全神話が行き渡っていた日本の原子力発電所。そのいずれにも純白であるべき白鳥が、漆黒の羽をまとって降臨したのでした。ふたつの災厄を挟んだ十年に、日米の政治指導者はいかに立ち向かったのでしょう。両国の情報戦略のありようを検証し、副題も「9.11-3.11 インテリジェンス十年戦争」としました。
国家が危殆に瀕した時こそ毅然とした決断を――。人々が国家のリーダーに望む究極の役割はこの一語に尽きるのですが、経済大国ニッポンの政治指導者は、ブラック・スワンに責めを負わせて、すすんで責務を担おうとはしませんでした。
運命のあの日、あの瞬間、何が起きたかを怜悧に見つめて、この国の、東アジアの、21世紀の国際社会の在り方を問いかけてみました。ぜひ手にとっていただき、皆さまのご意見を「手嶋龍一オフィシャルサイト」にお寄せいただければ幸いです。
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書評
- 「熊本日日新聞」掲載
- 「インテリジェンスの不在露呈」
- 「AERA」掲載
- 『ブラック・スワン降臨』を評した「見えない戦争を可視化する」
- 「産経新聞」掲載
- 北朝鮮情勢を読み解く慧眼
- 「波」12月号掲載
- ロゼッタ・ストーンの沈黙
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